アフタートーク#02
建物を通して、
子どもたちの未来に
関われるしあわせ。
土浦市にある児童養護施設、社会福祉法人 茨城県道心園。
成島建設はすべての棟の建て替えに関わっています。
そんなご縁から、社長の成島と担当の深作が横田理事長に
お話を伺いました。
After talk #02
話し手
横田 直和
社会福祉法人
茨城県道心園
理事長
成島 隆平
成島建設株式会社
代表取締役
深作 努
建築部
2011年入社
つくばみらい市出身
社会福祉法人 茨城県道心園
1941年、現理事長の祖父横田藤太郎氏が創設した児童福祉施設。名前の由来は、日蓮宗の経典にある「道心の中に衣食あり」という言葉。常にこの一隅を照らす精神で更生保護事業を精進するという藤太郎氏の決意が込められています。1954年には現在の地茨城県土浦市に移転し、これまでたくさんの子どもたちを見守ってきた地域に欠かすことのできない重要な施設です。子どもたちが安心して生活できる家庭に近い雰囲気が感じられる「家」を目指して、成島建設では2016年4月に道心園東ホーム、2017年3月に道心園西ホームの改築工事にて、子ども家庭支援センター「どうしん」を含む8つの建物を施工しました。新施設の施工も進行中です(取材時)。
Chapter 01
子どものための建物は、
建設会社としてやりがいを感じる。
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成島 :
今日はありがとうございます。アフタートークをするなら、ぜひ横田理事長にお話を伺いたいと思っておりました。
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横田 :
それはそれは。道心園はもともと祖父が始めた児童養護施設です。1941年に設立しましてね。そのあとを両親が継ぎまして。
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成島 :
早い段階からあとを継がれるお考えがあったのでしょうか。
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横田 :
ええ。生まれたときから現場の中にいたっていうとこもあって、この仕事を継ぐんだろうなっていうのはある程度覚悟ができていました。高校のときには子どもたちの行事の引率とか、親と一緒にやっていましたね。今は週末は民生委員と保護司をやっています。休みがない感じでね。
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成島 :
熱心に活動をされていらっしゃるんですね。
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横田 :
こういう環境で育ってきましたからね。食事もいつも子どもたちと一緒に食べていました。もう大家族みたいな感じで。楽しかったですね。
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成島 :
道心園さまの長い歴史のなかで我々もたくさんの建物に携わらせていただきましたが、そのようなお話は始めて伺いました。
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横田 :
成島さんには全棟お願いしていますものね。東日本大震災のとき、壁が落ちちゃったんですよ。それでもう全面改築しようということで。そこで成島さんと出会って、そこからのお付き合いでね。全面建て替えをしました。素晴らしい建物を作っていただいたなと思っていますよ。児童家庭支援センターという24時間365日地域の相談窓口もやっておりまして、その建物も一緒に建てました。
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成島 :
ありがとうございます。第1期、第2期と両方当社でお受けすることができました。
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横田 :
深作さんも誠心誠意やっていただいてね。
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深作 :
ありがとうございます。
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成島 :
深作さん、お子さまたちが暮らしているなかでの建設でしたね。なかなかない機会だったんじゃないですか?
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深作 :
そうなんです。1棟ずつ建てていたので、できあがった棟から子どもたちが住み始めていたんです。そうすると、子どもたちも建てる様子を見ているんですよ。よく顔を合わせていたので、子どもたちが帰ってくるときは「おかえり」って声をかけたりして。
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横田 :
外の方が来ると、子どもたちはとっても喜ぶんです。
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深作 :
今朝すれ違った子、当時小学校3年生ぐらいだったんですけど、もう高校生ぐらいになっていて「おお、おっきくなったな」と思って。 子どもたちの成長を、ずっと見てる感じですね。
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横田 :
ほんとうに成長が早いですよね。もう卒園した子もたくさんいますよ。
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深作 :
現場近くで危ないことをするときには、僕も怒っていたんです。なにかあったらいけないですから。すると「工事の人に怒られた~」って。私が「先生に怒られちゃう…」と思って焦りました(笑)
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横田 :
ははは。そんなことがあったんですか。成島さんは、こういった建物には思い入れがあるんですか?
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成島 :
ええ。私たちが建てた建物の中で、お子さんたちが成長されて大人になっていく、そういった過程のお手伝いができることは、建設会社として非常にやりがいを感じています。
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横田 :
ああ、そうだったんですね。それは嬉しいな。
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成島 :
私、子どもが大好きで。子どもが3人いるんです。うちの会社で建てた保育園に3人とも通って、2人は卒園して、下の子はまだ通っています。お子さんに関わる建物って、建てた者にしかわからないやりがいというか、達成感というかそういったものがありますね。
Chapter 02
アフタフォローがあるから深まる、
信頼関係。
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深作 :
もともと鉄筋コンクリートだったのが今回木造になって、中に吹き抜けもあってね。今までと全然違うなと思いました。理事長のお考えがあったのかなと思ったんです。
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横田 :
そうそう。木造にしたのは、やっぱり木のぬくもり、温かさね。昭和に建てた鉄筋コンクリートの建物は、寒いし、暑い。住居・住まいにはよくないなと思ったんです。鉄筋コンクリートから木造の棟に移った子は「なんて快適なんだ!」と言っていますよ。
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深作 :
お部屋も一人一部屋になって。
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横田 :
思春期の子はひとりになりたいときもありますから、自分の空間が必要だなと思って。それが実現できて嬉しいです。卒業生が見に来てね、「ずるいよ~」って言われました(笑)
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成島 :
本当にぬくもりのある空間になりましたものね。
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横田 :
ええ。より安心して過ごせる空間になったと感じます。
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成島 :
当社の深作がずっと担当をしておりますが、印象はいかがですか?
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横田 :
最初にお会いしたとき、もうね、私の好きなタイプ(笑)
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深作 :
ははは。告白されちゃいました。
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横田 :
私ね、高校からずっと極真空手をやってましてね。いろんな猛者と対戦したり支部長もやってたものですから。そういう人たちと似た感じがしましてね。やっぱり相当強いんだろうなって。
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深作 :
いえ、空手はやっていないです! 体格だけです(笑)
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横田 :
門下生かと思いました。
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深作 :
当時は坊主だったんですよ。それで理事長と「顔合わせ」したんで、はい(笑)
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横田 :
なにか同じものを感じたといいますか。私も空手はかなり気合い入ってましたから。園内のクリスマスでもね、瓦割りとかやってましたよ。もちろん空手クラブの子どもたちの発表の場としてですが、そのときに私もちょっとやっちゃおうかなって言って、やってました。
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成島 :
瓦割りをされるのですか! 今のイメージからは想像がつかない…。
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横田 :
ふふふ。あと深作さんはですね、アフターフォローをしっかりとやってくださるっていうのはありがたいですよね。電話するとすぐ出てくれて、すぐ対応してくれる。本当に忙しいと思うんですけど、それでもやっていただいてるんだなと。ありがたいです。
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成島 :
工事期間中しっかりやらせていただくのは当たり前ですけど、お客さまとの信頼関係のためにはアフターの部分も非常に大事だと考えていまして。私たちが地域に根ざして、あまり遠出せずに、県南地区を大事にしているというのはそういうところですね。すぐにアフターにいけますからね。
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横田 :
やっぱり近いと安心できますよね。つくばみらい市はうちの家内の実家なんですよ。先日もたまたま「深作さんとあったのよ」と言っていました。
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成島 :
ええ! そうだったんですか。
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深作 :
事務長(理事長の奥さま)が買い物されていて、後ろ姿でわかったんですよ。「こんにちは」って声かけたら「なんでわかったの?」って。
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横田 :
ははは。家内も驚いてましたよ。あの道も開通したんですよね。こないだ行ってきました。いい道ですよね。
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成島 :
主要地方道取手つくば線ですね。私たちも関わらせていただいた道路です。
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横田 :
今まで遠回りになってたから大変でしたよね。あの道ができて数分違いますよね。
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成島 :
あの辺りは田んぼ道が多かったですもんね。理事長からまさかつくばみらいの道路のお話まで伺えるとは思っていなかったので、嬉しいです。
Chapter 03
目に浮かぶのは、
子どもたちの喜ぶ姿。
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横田 :
今回ね、また新しい建物を成島さんにお願いできることになって、さらに深作さんが担当していただけるってことを聞いてね、私、本当に嬉しくてね。
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深作 :
ありがとうございます。
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横田 :
あ! 建設中のときのこと、今思い出したんですけどね。子どもたちも気になっちゃうんですよ。「どんなおうちができるんだろう」って。高校生も自転車で見にいったりしてね。私、忘れもしないですけどね。この建物ができあがって「入るよ!」ってなったとき、子どもたちが建物にむかって一目散にわーっと走っていったんですよ。
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成島 :
ああ…。
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横田 :
涙出ちゃいますね。すごかったんですよ。それが思い出に残っていますね。
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成島 :
そうでしたか。それは感動的ですね…。
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横田 :
今新設している建物もありますからね。これからも職員と子どもが安心して生活できる建物を作っていただけたらと思っています。
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成島 :
はい。ここで暮らすお子さまに喜んでいただけるように、理事長の思いが詰まった新しい建物も精一杯進めてまいりますので、よろしくお願いいたします。今日はありがとうございました。